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VMware Cloud on AWS ストレージの選択について(Amazon FSx for NetApp ONTAP)

                     

 

VMware Cloud on AWS(VMC) のストレージについては、基本的にはvSANで検討することになります。

※VMCでは、vSphere、NSX、vSANなどを主としてSDDCが形成された環境です。

 

ただ、これまで私自身の構築した実績の中でも、例えばファイルサーバ用途やDB用途など、CPUやメモリは十分だがDISKだけ容量不足であり、結果ノードを追加せざるをえなかったなんてことがありました。

また、例えばアプリケーションサーバなど速度を要求するVMと、普段あまり使用しないデータ格納が多いVMでは、本来ストレージに求める要件が違いますが、それに応じた構成を取ることができませんでした。

 

そこで、VMCにおいて、ストレージの選択肢として新たにNFSという形で2つ追加されました。

 

1つめは、先日発表された「VMware Cloud Flex Storage」

2つめは、先日日本でもGAとなった、「Amazon FSx for NetApp ONTAP」

です。

 

VMware Cloud Flex Storage

VMwareマネージドサービスとして提供するものとなります。

VMware Cloud Consoleから簡単にかつホストを追加することなく、ストレージ容量の拡張を実現できます。

性能重視より、容量重視のストレージ拡張に向いていると認識しています。

柔軟な課金体系も好印象です。

 

Amazon FSx for NetApp ONTAP

今回は、こちらに重きをおいて紹介します。

Amazon FSx for NetApp ONTAPは、AWSネイティブのサービスになります。

オンプレミスでは、NetAPP製品をデータストアとして利用しているユーザも非常に多く、こうしたユーザにとって管理性も良いのではないかと考えます。

また、オンプレミスのFASストレージとFSxでは、1つのコンソール上で管理できるだけではなく、Snapmirrorで容易にデータの冗長化が実行できます。

 

 

また、VMCから少し足がでますが、NetApp BlueXPという無償提供のアプリケーションで、オンプレミス、クラウド環境問わず管理することができます。

 

また、格納されたデータは、Ontapが得意のデータ圧縮、重複排除の恩恵を受けることができることになります。

VMCとの連携において、どこまで今後サポートされていくのか期待しかないですが、今後仮想マシンの移行も容易になっていくのではないかと思います。

例えば、オンプレ環境からSnapmirrorを用いて、FSxからリストアするなど、現時点でどこまでサポートされているか調べきれてないですが、DR環境としての構成もシンプルになるのではないかと期待しています。

 

また、FSxでは、性能に特化したSSDベースの領域と容量単価に特化した領域に分かれており、よく利用される全体の20%をPerformance Tierに、あまり利用されない残り80%のCapacity Pool Tierに保管するということを自動で実行します。

これにより、コストの最適化を自動で実施してくれるということになります。

 

 

    

また、FSxは、OntapというNetAPP独自のOSを使用しており、ウイルス感染に強いということと、Snapshotはread-onlyで取得されるため、ランサムウェア対策としても有効です。

 

VMCを利用する際、データ分析など大容量を必要とするなどのユースケースも増加しており、ストレージの選択肢が増えたことは非常に喜ばしく、またこれまでと違ったもっとシンプルかつ高コスパで運用できるのではないかと考えています。

 

では。

 Cloud on AWS におけるストレージの考え方