vSAN8
ここ最近、自信のHCIに対する優先順位が下がってしまっていたせいか、vSANのアップデート情報に触れていなかったのですが、今年開催されたVMware Explore2022にてvSAN8が発表されました。
vSAN Express Storage Architecture(ESA)の登場が主なアップデートになります。最新のNVMeデバイスに最適化され、新しくなったアーキテクチャです。
従来型のvSANアーキテクチャはESAと区別するためにvSAN Original Storage Architecture(OSA)と呼ばれる形になりました。なお、vSAN 8ではOSAも継続して使用することができます。
アーキテクチャで大きく異なる箇所は、ストレージ デバイスの構成です。
従来のOSAはキャッシュとキャパシティの2階層のアーキテクチャであり、それぞれの階層に専用のデバイスを用意してディスク グループを構成する仕様でした。対してESAはとうとうディスクグループが廃止され、ストレージ プールと呼ばれる1階層のアーキテクチャが使用されています。
vSAN Express Storage Architectureの主な機能は下記
- RAID-1 ミラーリングのパフォーマンスを備えた RAID-5/6 イレイジャー コーディング
- 適応型 RAID-5 イレイジャー コーディングにより、わずか 3 台のホストでクラスターのスペースを節約できます。
- ストレージ ポリシー ベースのデータ圧縮は、vSAN OSA よりも 4KB のデータ ブロックあたり最大 4 倍の圧縮率を提供します。
- 最小限のオーバーヘッドで転送中および保存中のデータを保護する暗号化。
- 再同期中に VM のパフォーマンスを維持するための適応型ネットワーク トラフィック シェーピング。
- vSAN 8 の単一階層を使用する柔軟なアーキテクチャで専用キャッシュ デバイスを削除することにより、総所有コスト (TCO) を削減します。
- ディスク グループの構造を削除することにより、管理が簡素化され、障害ドメインが小さくなります。
- 新しいネイティブのスケーラブルなスナップショットは、非常に高速で一貫したパフォーマンスを提供します。最大 100 倍高速なスナップショット統合により、バックアップをより迅速に実現します。
ライセンスエディションはvSAN Advancedもしくは、Enterpriseエディションが必要
ついにDiskGroup廃止ですか、、そうですか。キャッシュ Tier、キャパシティTierといった2層から1層構造に移行することで、特定のSSDに可用性が依存するDisk Groupがなくなったり、最近はもはやこっちだろのNVMeのフラッシュに最適化されるということで、性能性、可用性の向上に大きく期待できそうです。
では。