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Horizon7サポート期限について

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Horizon8の発表に伴い、サポート期限についてまとめていたところ、10/16にサポート延長のお知らせがありました。

 

 
Generalサポートの延長(Horizon7.13のみ)
Horizon7の最新バージョンである7.13のみ、Generalサポートの期限が延長されました。
旧: March 2021 → 新: October 2022
なお、Techinical Guidanceについては、変更なく2023年が期限となります。

kb.vmware.com

 

Techinical Guidanceの期限についてはそのままなので、いずれにせよHorizon7からのバージョンアップ準備をそろそろユーザに開始してもらわなければなりませんが・・・。

 

また、現状ではほとんどのユーザでvSphere6.7の上にHorizon7が動作していますので、こちらについても同様にバージョンアップする必要がありますね。頭が痛いところです・・・。

ちなみに、下記となります。

 

ESXi6.7

END OF GENERAL SUPPORT :2022/10/15

END OF TECHNICAL GUIDANCE:2023/11/15

 

新型コロナの影響で1年延期になりましたが、こちらについても期限は迫っております。
 
 

VMworld 2020

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今年のVMworldは、オンラインでの開催となりました。日本国内だけではなく、むしろ世界中のあらゆる大規模イベントと同様ですね。本来であれば、今頃サンフランシスコに行っていたはずです。世界中のIT業界に携わる人たちが集まり、それを肌で感じることができないのはさみしくも感じていました。

でも、オンラインでの開催は、いつ、どこからでも、だれでも参加できることで、最新のテクノロジーがもっと身近になったのではないかと思います。ニューノーマルは、決して後ろ向きなことだけではなく、むしろ急に必要となった大幅な変化に戸惑っているだけで、良いこともすごく多いのだと考えるようにしなければならないのだと思いました。

 

さて、本題ですが、、、今年のGeneral Sessionは、非常に短時間(1時間弱)なものとなっていました。そして、やはり「新型コロナ」が主たるキーワードでした。

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2020年は、少なくとも近代において経験したことのないようなことを人類が経験しており、「病にどう向き合うか、人々とどうつながるか、どう生きて、どう祈るか、どう働くか」、そしてその新たな日常を変えていくのは、デジタルイノベーションであり、VMwareが掲げる「AnyAPP、AnyCloud、AnyDevice」の活用が急速に進んでいます。

 

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例年どおり、様々な新製品、新サービスが発表されました。General Sessionでは、大きく5つのテーマにそって、進行しておりました。

 

App Modernization

マルチクラウドにおけるAPI業界標準ともいえるK8sは、エンタープライズK8sを利用しやすくする活動を進めている。そして、2019年に発表したTanzuをベースとして、K8sを利用し、あらゆるクラウド上でアプリポートフォリオの構築、実行に必要な機能を提供する。また、vSphereを再設計しK8sをサポートする機能を組み込んだテクノロジーの提供を新たに開発し、仮想マシンを実行するだけではなくコンテナ化されたアプリの実行にも最適なプラットフォームへと進化した。

さらに、VMwareNVIDIAの業務提携が発表され、あらゆる企業でAIを活用できるよう支援する取り組みが発表されました。

 

Multi-Cloud

VMware Cloud on AWSを中核として、Azure VMware Solution、GCPOracleIBMなど主たるクラウドサービス上、そしてVMware Cloud on DELL EMCはオンプレミス環境で、利用できる。そして、それらの統合し基盤となるのがVMware Cloud Foundationとなる。

また、通信サービスプロバイダが5Gを構築する際にも、クラウドと同様のアプローチが採用されており、VMwareではそれをTeleco Cloudと定義している。

 

Virtual Cloud Networking

マルチクラウド全体を支えているネットワークでありソフトウェアベースでセキュリティ、接続、リソース配分などを実行できるVMware NSX、各拠点間の接続を一元管理できるSD-WANで次世代仮想ネットワークを実現する。

 

Intrinsic Security

仮想ワークロードの強化、設定、管理を行うVMware Carbon Black は、プラットフォームに予め組み込まれたエージェントレスなセキュリティを提供する。

また、vSphere、VMware Cloud Foundationを利用しているユーザは、無償で6カ月間拡張可能なマシン無制限にて利用可能であることが発表されました。

 

Digital Workspace

コロナ渦にあって、テレワークなど働き方の変革は急激であり、従業員がアプリとサービスに迅速にアクセスできるWorkspace One、働く場所をつなげるSD-WAN、そしてそれらを本質的に保護するCarbon Black Endpointを組み合わせて、Workforce Solutionとして場所やデバイス、自由な働き方を行える環境構築を支援する。

 

中でも私が注目した内容は、以下となります。

 

SD-WANのセキュリティ機能をより強化するため、

Secure Access Service Edge(SASE)アーキテクチャを発表しました。

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SD-WAN、Workspace Oneが提供するゼロトラストモデルを取り入れたアクセス管理機能と、NSX Firewall、web制御機能、そしてZscalerとVMware SASE Suiteとの連携も発表されました。

これらの要素を組み合わせることで、どんな場所からも、どんなデバイスでも、どんな方法での接続も、セキュリティを担保しつつ一貫した管理ができます。

ユーザは、場所や接続方式を問わずVMware SASE Platformにアクセスさせるといった考え方になるのかなと思います。これにより、ユーザ側からも管理者側からもストレスなく、業務を行うことができます。

 

さて、総括ですが・・・

今回のVMworldでは、ニューノーマルを意識した話題が多かったように感じました。そして、そのあらゆる場面でVMwareのソリューションが役に立ち、さらに進化を続けている、、そんな風に感じました。

突然の世界的パンデミックの中にあって、我々IT業界に携わるものとしては激動の1年になり、そしてそれが現在も継続しているなかにあって、新しい働き方に対しどのような答えを見出していけばよいのか、自身もしっかり考えたいなと思います。

Horizon8

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VMwareは、2020年8月6日にVMware Horizon8を発表しました。

要点について、簡単にまとめます。

 

・インスタントクローンがメインストリーム

すべてのエディションでインスタントクローンが利用可能になり、リンククローンが削除されました。これにより、ユーザはフルクローンかインスタントクローンを使用することになります。

※ちなみに、7まではエンタープライズエディションからでした。

これはちょっと衝撃でした。少なくとも私が知る限りで、インスタントクローンを使用しているユーザはまだ少ないイメージだからです。

 

Flash版 Horizon Administratorの廃止

Flash版の管理画面が廃止、HTML5版のみとなります。

まぁ、Flashそのものがなくなるのでこれは当たり前かなと。

 

・Virtual Printingの廃止

Horizon 7 までは プリンターのリダイレクト機能として Virtual Printing(ThinPrint) を選択できてましたが、Horizon 8 では Horizon Agentのインストール時に Virtual Printing が選択できなりました。

 

・Persona Management 

Persona Management 機能を利用すると、移動ユーザープロファイル利用時に起こる問題である次の事象を緩和できます。

ログオン時にファイルサーバから大量のデータがダウンロードされる
=> Persona Management では、データはオンデマンドでダウンロードされる
ログアウト時にファイルサーバへ大量のデータがアップロードされる
=> Persona Management では、更新されたデータはデフォルトで10分ごとにアップロードされる
Horizon Agent 8 では Persona Management をインストールできなり、Persona Management と同様の機能が求められる場合は、DEM(Dynamic Environment Manager)のDirect Flex機能、および App Volumes による代替が必要になります。

 

・vSANライセンスの削除

すべてのエディションで、vSANライセンスが削除されました。

まじかー・・・これまで、vSAN利用が少ないから削除したっていう理屈らしいですが、HCIはVDIのような利用にこそ活きると思うんですが。。

 

・V4Hライセンスの削除

すべてのエディションで、V4Hのライセンスが削除されました。

これは、V4Hのサポート終了に伴うものだと思いますが、今後はControlUpを推奨するのだとか。

 

・コミュニケーションツール最適化

イメージとしては、下記のような感じです。ZOOMやTeamsなど、これまでVDIが苦手としていたVDI上からのリモート会議を最適化し、快適に実施できるようにします。

 

                 ZOOMの場合

 

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                   Teamsの場合

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追記:ただし、これはHorizon7最終版(7.13)で実装されています。(10/19発表)

 

概要としては、以上となります。

どちらかというと期待感というよりは、値上げ感のような感覚になりました。

まだ検証は実施していないため、「Dynamic Environment Manager Standard」など新機能の実力次第ですが、VDI環境構築において「プロファイルの管理」、「プリンター」

「アプリケーション管理」などの効率化に期待したいところです。