「VMware Horizon」のライセンス
これまでに、VDIやDaaSのメリット/デメリットや、オンプレミスでのVMware Horizonの基礎知識など、セミナーやイベントでの登壇、それからこのブログでも紹介してきました。それに、Google先生に聞くとすぐに教えてくれますね。
ただ、、先日、私の会社での営業とのやり取りで、ライセンスの考え方がわからないという質問を受けました。ので、ここで紹介したいと思います。
まず、現在のHorizon製品群においては、いくつかの選択肢があります。
1.オンプレミス、VMware Horizon環境を構築する
2.VMware Cloud on AWS上にVMware Horizon環境を構築する
3.IBM CloudやAzureで提供されているVMware Horizon Cloudサービスを利用する
1は、Horizon環境はもちろん、構成するHWレイヤの管理もユーザにて行います。
2は、VMC on AWS上(ベアメタル上)にHorizon環境を構築するので、HWレイヤの
管理はVMwareが行います。
3は、DaaSサービスになるので、利用するデスクトップ(またはアプリ)のみユーザにて管理します。
そのため、上記図の右にいくほど管理面での負担は大きくなります。
よって、利用者数や運用面でのコストを考慮しつつ、最適な環境を選択します。
また、現在のHorizonライセンスでは、大きく分けて買い切り方のライセンスとUniversal Licenseとよばれる、サブスクリプション型のライセンスの2種類があります。
Universal Licenseは、HorizonCloudが主な用途になりますが、オンプレミスやVMC上での利用もできます。例えば、まずはDaaS利用の少人数開始から、近い将来オンプレミス上で大規模利用者に拡大するなどの場合、このライセンスが有効です。
次に、買い切り型のライセンスですが、いくつかエディションがあります・・その前に、1つ注意事項があります。
この2つの違いがあることに着目します。
例えば、、PoC実施の場合などによくある質問なのですが、1-2台で極小規模の導入する場合など、既存の仮想基盤に間借りする形で(つまり、新規機器追加などなく既存物理サーバ上など)Horizon環境を構築するとします。その場合、すでにvCenterやvSphereは導入済みとなりますので、下のAdd-on版でライセンス購入すればいいことになります。
逆に、新規でサーバ導入し「その仮想基盤ではVDI環境でしか使用しない」場合、Bundle版を購入することになります。Bundle版には、VDI利用のみの場合、vCenterとvSphereのライセンスが同梱されています。
※ただし、新規導入の仮想基盤をHoirzon環境と、それに別の利用目的で使用する場合(つまり、VDIと他の業務システムなどを同居させるなど)、はAdd-on版とvCenterおよびvSphereのライセンス購入が必要
この点、あまり製品知識がない方からよく質問されるので、注意してください。
そして、各エディションの違いは、下記となります。
注意すべきは、StandardエディションはCCU(同時接続数)のみ購入可という点です。
あとは、使用したい機能によって、エディションを選択することになりますが、経験上「Enterprise」が一番多いです(※というか、ほとんどこれです)
というのも、Horizon環境の運用管理において、vRealize Operations for Horizon(V4H)を利用したいというユーザが多く、また、アプリケーション仮想化のAppVolumesの利用要望も多いからです。
ただし、現時点でinstant cloneの実績はまだ少ないように感じており、マスターイメージをしっかり定義することでAppVolumesの利用を回避し、管理面もHorizon管理画面のみで行うことにすれば、Advancedでもいいのではないかと、個人的には思います。
と、、いうわけで、ライセンスの紹介でした。
東京オリンピック延期
東京オリンピックの延期が決定しましたね。
東京、大阪、札幌を中心に、新型コロナウイルス感染者が増加しており、このままだと国内でもかなりの数になりそうです。
なので、この決定は当然だとは思いますが・・・。かなりショックなニュースです。
前回の東京オリンピック(1964年開催)以来の開催で、今年は「オリンピックイヤー」一色でしたので、当然そうなるわなーと思いつつも、やっぱり残念ですね。
で、やはり気になるのはこういったニュースなわけです。
新型コロナ渦の中、サービス業を中心に大打撃を受けるであろうことに加え、製造業を中心に今後損害はかなりの額になることが予想できます。
そうなると、当然IT投資の予算も削減されることに加え、そもそもの影響もあって、我々SIerにとってもFY2020はかなり先行き不安なことになりそうです。
んー・・ヨーロッパなども徐々にひどいことになっていますし、世界的に悲惨な状況になりつつあるなかで、日本はこれからどうなっていくのか・・といったところですし、まずは自分自身が感染しないことを徹底することが大事だと思います。
「vSphere7.0」発表
2020年3月10日(米国時間)
オンラインイベント「Accelerating Digital Business」でvSphere7.0が発表されました。
同時に企業がKuberntesに対応したソフトウェアの開発を支援するための一連のソフトウェアやサービスなどを含む
「tanzu solusions」
ハイブリッドクラウド基盤を提供するVMware Cloud Foundationの新バージョンである
「VMware Cloud Foundation4.0」
を発表しました。
そっかぁ、、とうとうでるのか、、でるのね、、、。
vSphere7.0の最大の特徴は、ネイティブにKubernetesの実行をサポートしたことです。
VMWorld 2019 の基調講演で、すでに発表されていましたね。
vSphereとKubernatesが統合され、vCenterからVMもPodも管理できるようになります。
これまで、ベアメタル上かまたは、
物理サーバ→ハイパーバイザ→Linux→Pod
の構造が
物理サーバ→ハイパーバイザ→Pod
という構造に変わり、よりシンプルな構造になります。
また、これによりパフォーマンスが優れたものになるとのことです。
コンテナがそれぞれCPUリソースを使用するよりも、vCPU単位で管理しスケジューリングすることで、より効率的に実行できるということです。
with Kubernatesは、「VMware Cloud Foundation4.0」で提供されるとのことです。
(従来と同様のスタンダードvSphere7も同時にリリース予定)
と、まぁここまで書いてみて思うのですが、我々SIerとして考えるのは企業への導入はまだしばらく先になるだろうな・・と予想しています。
また、中核となるvSphereをこれだけ変更しているので、当初は不具合なども懸念されますので、本番運用への導入はもうしばらく後になりそうですね。
そして、、「インフラと開発の垣根を取り除くことで、より効率的に運用できる」
簡単に言うとそういうことだと理解していて、つまりはより開発側を意識した知識をつけていく必要があるということです。
さらに、vSANとNSXも新バージョンがリリースされます。
vSANにはこれまで泣かされたこともあったので、今後さらに進化しつつ安定することを期待します。
早速リリースに向けて情報収集と、、勉強しないとです。。。(汗